刑法の基本書、演習書等と使用法(2020年12月最終更新)

刑法は特に迷うことはないのではないかと思います(こなみ)。

 

目次

 

山口・刑法

刑法 第3版

刑法 第3版

 

総論・各論を1冊で解説する本(そこは民法(全)と同じ感じ)。

もっとも、通説判例本というよりは、分冊版から山口先生の自説論証を削って1冊にしたものと言ったほうが適切な気がします。自説を通説のように語ったりすることはないですが、「有力説」が厚く紹介されているときはだいたい山口説です。

(2019年最終更新)

 

基本刑法

基本刑法I 総論 第3版

基本刑法I 総論 第3版

 
基本刑法II 各論 第2版

基本刑法II 各論 第2版

 

整理されていてとてもわかりやすいです。最初に読んだ教科書が高橋先生の本で、それ以来しばらく刑法が苦手だったのですが*、本書を見ながら書くことで一応答案らしきものが書けるようになりました。

量的にも、たいていの論点が載っていますし、質的にも、個人的にとても信頼しているロー卒の研究者の先生が「手堅いなあ」を連発していたので、きっといい本なんだろうと思って使っています。

*刑法総論 第4版刑法各論 第3版。中身がどうというよりは私のレベルとマッチしていなかったためだと思います。

(2020年9月最終更新)

 

井田・講義刑法学

講義刑法学・総論 第2版

講義刑法学・総論 第2版

  • 作者:井田 良
  • 発売日: 2018/10/22
  • メディア: 単行本
 
講義刑法学・各論

講義刑法学・各論

  • 作者:井田 良
  • 発売日: 2016/12/05
  • メディア: 単行本
 

高橋先生の本は深く、山口先生の本は鋭いですが、この本はその間という感じ。読んだら加筆します。

(2020年9月最終更新)

 

刑法の道しるべ

刑法の道しるべ (法学教室ライブラリィ)

刑法の道しるべ (法学教室ライブラリィ)

 

論点解説(総論8テーマ、各論6テーマ)。学説の対立をよく整理してくれています。各章の最後に「まとめ」があるのもいい感じです。なお、刑法の道しるべ」というタイトルですが、帯にあるとおり「刑法の"頂"」への「道しるべ」であって、入門書ではないです。

ちなみに、塩見先生は司法試験刑法で学説問題が出たと騒がれた平成29年、30年の考査委員です。

(2020年9月最終更新)

 

判例から見た刑法

新判例から見た刑法 第3版 (法学教室ライブラリィ)

新判例から見た刑法 第3版 (法学教室ライブラリィ)

  • 作者:山口 厚
  • 発売日: 2015/02/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

判例解説集。総論・各論合わせて24のテーマについて、最近(≒平成後半)の判例をメインに据えて、それまで・それからの判例・裁判例・学説を整理しています。

刑法も判例が大事といえば大事なんですが、知っていれば(≒短答で答えられれば&論文では1,2行で結論を論証できれば)いいものと、理解までして(≒判例のフレーズを覚えて、射程や批判まで考えて)おくべきものが混在しており、後者のウェイトはそれほど大きくない印象があり、百選を通読することはコスパが悪い気がします。

では必要なものをピックアップして読めばよいかというと(行政判例百選はそういうアプローチで紹介しています)、そもそも解説の質が安定しません。行政法については、他にいいオルタナティブがないので百選を使わざるをえないのですが、刑法については本書がいいオルタナティブになると思います。

(2020年11月最終更新)

 

刑法の悩みどころ

法学教室 2014年 04月号 [雑誌]

法学教室 2014年 04月号 [雑誌]

 

橋爪隆・刑法総論の悩みどころ(法学教室403号~426号)、同・刑法各論の悩みどころ(法学教室連載427号~450号)。総論は単行本化されました:刑法総論の悩みどころ (法学教室LIBRARY)

論点解説。A4の紙1枚に2ページを印刷していったのですが、全て印刷するのに500枚パックをまるまる使った気がします。基本刑法は文字通り「基本」の説明が手厚いので、それで「基本」を確認したあと読むとよいと思います。

なお、近時の司法試験刑法の「学説問題化」(?)の対策として、本書が勧められることが多いですが、少なくとも読む必要はなく、それよりもまずは教科書を丁寧に読み返すべきだろうと思います。もちろん、本連載を読むことが有益であることは言うまでもないですが。

(2020年12月最終更新)

 

刑法事例演習教材

刑法事例演習教材〔第3版〕

刑法事例演習教材〔第3版〕

 

演習書。48問。かなり網羅性が高く、司法試験平成27年以前に出題された問題は基本的にカバーされています(ここから出ているのか、刑法という領域の狭さによるものなのかは分かりませんが…)。みんなこれをやっている(らしい)ので、とりあえず本書をやっておけばよいと思います。

解説はしばしばよくわからないことを言っているので(と演習の先生が言っていました…)、基本書で調べて、できれば他の受験者と相場感を確認しながら使ったほうがよいような気がします。

(2020年12月最終更新)

 

新経済刑法入門

新経済刑法入門 第3版

新経済刑法入門 第3版

 

司法試験には関係ないですが、基礎理論のほか、会社法、金商法、独禁法、倒産法、民事執行法、消費者法(悪質商法利殖商法消費者金融欠陥商品、表示関係)、補助金詐欺、贈収賄、脱税、外為法等、カード犯罪(刑法)、コンピュータ犯罪(刑法)、知的財産侵害等について解説したものです。まさか改訂されると思っていませんでした

(2020年12月最終更新)

 

他の分野:基本書等と使用法 カテゴリーの記事一覧